ステレオムービーメーカーFF


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MacでステレオムービーメーカーFFを動作させる方法はこちらをご覧下さい

このソフトで制作した動画の再生は、ステレオムービープレーヤーFFをご利用下さい。

ステレオ動画の作成/編集ソフトとして「ステレオムービーメーカー」を提供していますが、このソフトは、Microsoft社のVideo for Windows(VFW)というとても古い技術を使っているため、基本的には、AVIファイルしか扱えず、また、動画の圧縮形式により、外部コーデックが必要ですが、入手が困難となっています。ということで、かなり前から更新はストップしています。

今回、「ステレオムービーメーカー」の後継ソフトとして、オープンソースの動画編集ソフト「FFMpeg」を利用した、新たなステレオ動画の作成/編集ソフト「ステレオムービーメーカーFF」を作成しました。

読み込める動画は、「FFMpeg」が対応している動画形式なので、ほとんどの動画ファイルを読み込む事ができます。また富士フィルムの3Dカメラで撮影した3DAVIもそのまま左右分離して読み込めるようにしました。Sonyやパナソニックの3Dビデオで使用されている3D AVHCDを左右分離するバッチファイルを同梱しました。
編集は、ステレオフォトメーカーで好評の左右自動調整を動画に対応しました。自動調整には、ステレオフォトメーカーと違って、今回は、OpenCVを使っていますので、処理も高速となっています。もちろん、上下左右のマニュアル位置調整もできます。


ダウンロード

SMM_SMP FF Ver1.23(SMM-FF Ver1.21 / SMP-FF Ver1.23) 2023/08/21 (実行に必要なDLL等、全て含まれています)
ステレオムービーメーカーFFは、解凍したフォルダ内の、「stmmkrff_64_jpn.exe」もしくは、「stmmkrff_32_jpn.exe」を実行して下さい。
ステレオムービープレーヤーFFは、解凍したフォルダ内の、「stmplyff_64_jpn.exe」もしくは、「stmplyff_32_jpn.exe」を実行して下さい。

SMM_SMP FF 32bitバージョン(日/英の実行ファイル同梱)
smm_smp_32_123.zip Ver1.23 46MByte(フルバージョン)

SMM_SMP FF 64bitバージョン(日/英の実行ファイル同梱)
smm_smp_64_123.zip Ver1.23 59MByte(フルバージョン)

バージョンアップ履歴
SMM_SMP FF Ver1.23 2023/08/21
SMM-FF Ver1.20->Ver1.21
-映像トラックが最初でない動画が正常処理できない問題の修正
SMP-FF Ver1.20->Ver1.23
-映像トラックが最初でない動画が正常処理できない問題の修正
-音声が映像より長い動画が正常終了できない問題の修正
-プロジェクタによる3D上映時のコントロール機能の充実

SMM_SMP FF Ver1.20 2023/07/29
SMM-FF Ver1.11->Ver1.20
-動画保存時、画像が斜めに乱れる事があるバグの修正
SMP-FF Ver1.10->Ver1.20
-コントロールPCのモニタ画面を黒くした時も、動画の進行状況の表示を追加(マウスダブルクリックで表示ON/OFF)

SMM_SMP FF Ver1.10 2023/07/22
SMM-FF Ver1.10->Ver1.11
-動画保存時、SAR(Sample Aspect Ratio)を必ず、1:1で保存するように変更
SMP-FF Ver1.00->Ver1.10
-全画面映像表示スクリーンには、カーソルを表示しないように変更
-プロジェクタ上映時、コントロールPCのモニタ画面を黒くして上映の邪魔にならないようにするオプションを「全画面モニタ設定」に追加

SMM_SMP FF Ver1.00 新規公開 2023/06/21(Stereoscopy Day)


ソフトの使い方
こちらのページをご覧下さい。


主な機能

・SBS動画/静止画の読み込み(動画形式は、ffmpegの対応している形式、静止画はWICが対応している形式)
・左右別々の動画/静止画の読み込み(動画形式は、ffmpegの対応している形式、静止画はWICが対応している形式)
・VR180(SBS)や全天球3D(SBS/TB)を平面SBS等に変換入力可能
・Direct 2Dによる高速作画(Direct2Dの制限で、横幅約16000ピクセル以上の画像は表示できません)
・編集映像の保存は、動画は、H264/H265のMP4ファイル(ビットレート、画像品質設定可能)、静止画はWIC対応のファイル形式で拡張子で自動判断
・各種ステレオ形式に対応(2D、SBS、各種アナグリフ、LR/RL)
・半幅、倍幅変換
・左右別々に保存も可能(2Dで左右2回保存)
・左右映像の位置自動調整(3D動画の左右自動調整)(Kandao EGOで撮影した3D動画を左右自動調整)
・左右映像の色自動合わせ(ステレオムービーメーカーFFにロゴ画像/テキスト、2D表示/保存、左右自動色合わせ追加)
・左右映像の同期調整(ステレオムービーメーカーFFによる左右動画の同期調整)
・出力縦横解像度指定可能(映像の内側をクロップもしくは、映像全体を使い、余った部分は黒埋めして指定サイズにする事、またトリミングも可能)
・入力映像の回転/鏡像処理(Ver0.9のバージョンアップ内容
・映像のシークコントロール(Ver0.9のバージョンアップ内容
・映像にフレーム指定で、複数の「テキスト追加」と「ロゴ画像追加」可能(ステレオムービーメーカーFFにロゴ画像/テキスト、2D表示/保存、左右自動色合わせ追加)
・Sonyやパナソニックの3Dビデオで使用されている3D AVHCDの左右分離
・ffprobe.exeを使ったビデオ情報表示

基本的なワークフロー(富士フィルムの3Dカメラで撮影した3DAVIの例)

1. メニュー→ファイル→開く(または、Oキー) で 「DSCF****.AVI」を開くと直ぐにSBSで再生が始まる(ループ再生)
  ファイルをドラッグしても開く事ができます。

2. メニュー→ステレオ→アナグリフ(または、2キー)でアナグリフ表示すると、左右ズレが確認しやすいと思います。

3. メニュー→操作→一時停止/再開(または、Pキーまたは、マウス左クリック)で再生が停止します。
 もう一度同じ操作をすると再生を再開します。
 スペースキーを押すとコマ送りします。
 マウスの右クリックで先頭フレームに戻って再生します

4. メニュー→左右調整→左右自動調整(もしくは、Aキー)を押すと、現在のフレームで左右の自動調整を行い、以降、全てのフレームにその調整値を適用します。

5. 自動調整した後、左右矢印キーで位置調整できますので、好みの奥行に設定して下さい。

6. メニュー→操作→リサイズで、好きなサイズにリサイズできます。
  カスタムサイズで、1920x1080に設定すれば、フルHDサイズで書き出す事ができます。

7. 編集が終わったら、動画の書き出しを行うわけですが、必要に応じてメニュー→ファイル→保存で、H264/H265やビットレートを設定し、保存します。

保存が終わると、保存動画か元の動画のどちらかを再生するか聞いてきますので、どちらかを選択して下さい。


富士フィルムの3Dカメラで撮影した3DAVIは、左右同期しているので、問題ありませんが、左右同期が合っていない動画の同期合わせは、
メニュー→左右調整→同期調整(または、Ctrl+左右矢印キー)で遅れているほうのフレームだけコマ送りすることで、左右の同期を合わせる事ができます。

音声に関しては、コーデックの変換が大変そうなので、現状は、元動画の音声がAACの場合は、そのままコピーし、それ以外の場合は、映像だけで、MP4動画を作成した後処理で、同じフォルダに入っているffmpeg.exeを呼び出して、元動画の音声をmp3に変換し、それを映像だけのMP4動画と結合し、指定の出力ファイルに書き出します。なので、全フレーム処理が終わった後、処理の完了に多少時間がかかります


3D AVHCDの左右分離
Ver1.01から、ステレオムービーメーカーFFで3D AVHCDファイルを開くと、自動で外部バッチファイル(3DAVHCD.bat)を起動し、動画から解析したフレームレート、画像サイズを渡して、左右分離し、終わったら、左右動画を読み込むようにしました。
Sonyやパナソニックの3Dビデオで使用されている3Dビデオ形式で、4つのトラックの中に、左映像、音声、字幕、右映像が含まれますが、右映像は左映像の差分だけが格納されており、FFmpeg等の強力な動画編集ソフトでも、右映像を取り出す事ができません。通常のプレーヤーでは、左のみの2D映像として再生されます。
Stereoscopic Player等、一部の有料ソフトは対応していますが、左右映像を取り出せるフリーのソフトは、ほとんど無いと思われます。
そこで、以下のフリーソフトを組み合わせる事で、3D AVHCDファイルから右映像を抽出し、元映像(左)と組み合わせて、「ステレオムービーメーカーFF」に読み込む事で、3D AVHCDの編集が可能となります。

1. eac3to (https://www.videohelp.com/software/eac3to)
3D AVHCDファイルから左右の動画チャンネルを分離抽出します。

2. FRIM Decoder (https://www.videohelp.com/software/FRIM)
eac3toで分離抽出したファイルをYUV形式にデコードします。YUV形式のファイルに書き出す事もできますが、非圧縮なので、巨大なファイルになるのと時間も掛かるため、FFMpeg等で読み込めるパイプ出力にすると、FFMpegで処理するフレームデータだけ渡す事が可能となり、中間ファイルも不要で処理も高速になります。

3. FFMpeg(https://ffmpeg.org/)
FRIM Decoderからパイプを使って渡されたフレームデータを動画ファイルに書き出します。この時、パイプから受け取ったフレームの情報(解像度、フレームレート、映像形式等)は、パラメータとして指定する必要があります。今回、作成したバッチファイルでは、解像度(1920x1080)フレームレート(29.97)映像形式(yuv420p)と指定していますが、それと違う映像を処理する場合は、バッチファイル起動中、入力する必要があります。
FFMpegを使って、元映像から音声をmp3に書き出し、右映像に結合します。

ダウンロードしたZIPファイルの中にある「3DAVHCD.bat」に、左右分離した3D AVHCDファイルをドロップすると上記プロセスを自動で行い、右画像が出力されます。
最後にeac3toが書き出した中間ファイルや音声ファイル等、不要になったファイルを削除しています。
これで、左右映像の準備ができますので、あとは、「ステレオムービーメーカーFF」に左右映像として開けば、自由に編集できます。
Ver1.01から、ステレオムービーメーカーFFで3D AVHCDファイルを開くと、自動でこのバッチファイル「3DAVHCD.bat」を起動し、動画から解析したフレームレート、画像サイズを渡して、左右ファイルを書き出し、終わったら、左右動画を読み込むようにしました。

AVHCDは、インターレース(走査線を偶数、奇数に分けて保存)で保存されている為、対応しているTV等では綺麗に見えるのですが、PCで1フレーム単位で見ると、動きの激しい所は、偶数ラインと奇数ラインがずれて串歯のように見えてしまいます。
そこで、「ステレオムービーメーカーFF」には、インターレースを解除し、偶数ラインだけを使って奇数ラインはリニア補完する「インターレース解除」モードを選択できるようにしました。
(Dキーを押す毎に、ON/OFFが切り替わります)